GX用語解説:ゼロカーボンシティ
ゼロカーボンシティとは
ゼロカーボンシティとは、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを首長自らが表明した日本の地方自治体を指します。環境省が2019年から集計を開始し、2026年現在では人口ベースで日本の大部分をカバーするまでに表明自治体が拡大しています。表明自体に法的な強制力はありませんが、地域の脱炭素政策を推進する意思表示として、自治体の総合計画や環境基本計画の方向性を左右する重要な位置づけを持ちます。
結論から言えば、ゼロカーボンシティは「その地域が本気で脱炭素に取り組む」という自治体の宣言です。カーボンニュートラルを国レベルではなく地域レベルで具体化する動きであり、宣言自治体では独自の補助金制度や再エネ導入支援策が整備される傾向があるため、地域企業の事業機会にも直結します。
この記事の要点
- ゼロカーボンシティ=2050年CO2排出実質ゼロを首長が表明した日本の自治体。
- 環境省が2019年から集計を開始し、人口ベースで大部分の地域をカバーするまで拡大している。
- 表明自体に法的強制力はないが、自治体の環境基本計画・総合計画の方向性を左右する。
- 宣言自治体は独自の再エネ導入補助金・省エネ支援策を整備する傾向がある。
- GX2040ビジョンの「脱炭素先行地域」制度とも連動する地域脱炭素政策の一環。
実務での使われ方
自社の事業所・工場が所在する自治体がゼロカーボンシティを表明している場合、その自治体独自の再エネ設備導入補助金や省エネ診断サービス、GX関連の企業支援策が用意されているケースが多くあります。全国一律の国の補助金制度に加えて、こうした地域独自の支援策を組み合わせることで、設備投資の実質負担を抑えられる可能性があります。
また、ゼロカーボンシティを掲げる自治体との連携(協定締結、共同プロジェクト等)は、企業のCSR活動や地域貢献の取組みとして、統合報告書やサステナビリティ報告書での発信材料にもなります。
詳細説明
表明自治体数の拡大
環境省がゼロカーボンシティの表明を呼びかけ始めた2019年時点では表明自治体はごくわずかでしたが、その後急速に拡大し、現在では都道府県・政令指定都市のほぼすべてを含む多数の自治体が表明するに至っています。この広がりの背景には、地方創生と脱炭素を結びつける国の政策誘導や、企業誘致・移住促進の観点から環境先進性をアピールしたい自治体側の思惑もあります。
脱炭素先行地域との関係
ゼロカーボンシティが自治体の「意思表明」であるのに対し、より具体的な実行計画と国からの重点支援を伴う制度が「脱炭素先行地域」です。ゼロカーボンシティを表明した自治体の中から、民生部門(家庭・業務)の電力消費に伴うCO2排出を2030年度までに実質ゼロにする具体的な計画を国に提出し、選定された地域が脱炭素先行地域として重点的な支援を受けられる仕組みになっています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社の主要拠点が所在する自治体がゼロカーボンシティを表明しているかを確認します。第二に、表明している場合、その自治体独自の補助金・支援策の内容を調べます。第三に、地域の脱炭素政策と自社のGX投資計画を連動させられないか検討します。
首長による2050年CO2排出実質ゼロの表明(法的強制力なし、環境省が集計)
出典:環境省「ゼロカーボンシティ」
FAQ
Q1. ゼロカーボンシティとは何ですか?
2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを首長が表明した日本の地方自治体を指します。
Q2. 表明すると何が変わりますか?
法的強制力はありませんが、自治体の環境基本計画の方向性が定まり、独自の補助金・支援策が整備される傾向があります。
Q3. 脱炭素先行地域との違いは?
ゼロカーボンシティは意思表明にとどまりますが、脱炭素先行地域はより具体的な実行計画を伴う国の重点支援制度です。
Q4. 企業にどう関係しますか?
拠点所在自治体が表明している場合、その自治体独自の再エネ・省エネ補助金を活用できる可能性があります。
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