GX用語解説:CSA
CSA(Corporate Sustainability Assessment)とは
CSA(Corporate Sustainability Assessment)とは、格付け大手S&P Global傘下のS&P Global CSA(旧SAM)が実施する、企業のESGへの取組みを評価するための大規模アンケート調査です。回答結果はDJSI(Dow Jones Sustainability Index)の構成銘柄選定の基礎データとして使われるほか、S&P Global ESGスコアとしても算出され、機関投資家の投資判断に広く活用されています。
結論から言えば、CSAは「企業がDJSI組み入れやESG評価向上を目指すときに必ず向き合うことになる、世界最大級のESGアンケート」です。業種ごとに異なる質問セット(60〜100問程度)が用意されており、経済・環境・社会の3側面にわたって企業の方針・実績・目標を詳細に問われる点が特徴です。
この記事の要点
実務での使われ方
CSAは招待制のアンケートであり、時価総額等の基準で選定された企業に毎年招待状が届きます。招待を受けた企業のIR・サステナビリティ部門は、数百項目に及ぶ設問に対し、社内の環境・人事・ガバナンス関連部署から情報を集約して回答を作成します。回答内容は方針の有無だけでなく、実績データや第三者検証の有無まで問われるため、事前の情報整備が評価スコアを左右します。
中堅企業がCSAの招待対象になることは多くありませんが、CSAが重視する評価軸(気候戦略、人権デューデリジェンス、サプライチェーンマネジメント等)は、大手取引先からのESGアンケートやサプライヤー評価にもそのまま応用されることが多く、間接的な影響を受けます。
詳細説明
DJSIとの関係
CSAのスコアは、DJSI(Dow Jones Sustainability Index)の構成銘柄を選定する際の唯一の基礎データとして使われます。業種ごとにスコア上位企業がDJSI World・DJSI Asia Pacific等の指数に組み入れられ、ESG投資を行う機関投資家のベンチマークやパッシブ運用の対象となります。DJSIへの組み入れは、企業のESGへの取組みが国際的に評価されている証として、統合報告書やIR資料でしばしば言及されます。
評価の視点
CSAの質問は大きく「経済(コーポレートガバナンス、リスクマネジメント等)」「環境(気候戦略、環境ポリシー、水資源管理等)」「社会(人権、労働慣行、サプライチェーンマネジメント等)」の3つの側面に分かれ、業種特性に応じて重み付けが異なります。近年は特に気候変動対応と人権デューデリジェンスの配点が引き上げられる傾向にあります。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社が大手企業のサプライチェーンに組み込まれている場合、取引先からのESGアンケートがCSAの評価軸を参考にしていないか確認します。第二に、気候戦略・人権方針・サプライチェーンマネジメントについて、社内文書として整理されているかを点検します。第三に、ESG投資を呼び込む観点から、自社の非財務情報開示の充実度を中長期的に高めていきます。
経済(ガバナンス・リスク管理) / 環境(気候戦略・水資源等) / 社会(人権・労働・サプライチェーン)
出典:S&P Global CSA
FAQ
Q1. CSAとは何ですか?
S&P Global CSAが実施する、企業のESGへの取組みを評価する大規模アンケート調査です。DJSI構成銘柄選定の基礎データになります。
Q2. どの企業が回答するのですか?
時価総額等の基準で選定された企業に毎年招待状が届く、招待制の仕組みです。中堅企業が直接招待されることは多くありません。
Q3. DJSIとの関係は?
CSAのスコアが業種別に上位の企業が、DJSIの構成銘柄として選定されます。DJSI組み入れはESG評価の高さを示す指標として活用されます。
Q4. 中堅企業に関係しますか?
直接の招待は稀ですが、大手取引先のESGアンケートがCSAの評価軸を参考にしていることが多く、間接的な影響を受けます。
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