GX用語解説:EcoVadis
EcoVadisとは
EcoVadisとは、フランスに本社を置くサプライヤーCSR・サステナビリティ評価プラットフォームで、企業の環境・労働慣行と人権・倫理・持続可能な調達という4テーマにわたる取組みを、100点満点でスコア化するサービスです。大手企業がサプライヤーを選定・評価する際の標準的なツールとして世界的に普及しており、特に自動車・化学・食品・電機業界などのサプライチェーンで広く利用されています。
結論から言えば、EcoVadisは「取引先(サプライヤー)が持続可能な事業運営をしているかを、共通のものさしで測る仕組み」です。CSAやDJSIが主に上場大企業を対象とするのに対し、EcoVadisは中堅・中小企業を含む幅広い規模のサプライヤーを評価対象とする点が大きな特徴です。
この記事の要点
- EcoVadis=環境・労働慣行と人権・倫理・持続可能な調達の4テーマでサプライヤーを100点満点評価するプラットフォーム。
- 大手企業が自社のサプライヤー評価・選定基準として広く採用している。
- 中堅・中小企業を含む幅広い規模の企業が評価対象となる点が、他のESG評価機関との違い。
- スコアに応じてブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナのメダルが付与される。
- 評価取得は取引先からの要請で始まることが多いが、新規取引獲得の営業ツールとしても活用できる。
実務での使われ方
大手企業の調達部門は、サプライヤー選定や既存取引先の評価にEcoVadisスコアを活用することが増えており、一定水準以上のスコア取得を取引継続・新規取引の条件とするケースも出てきています。中堅企業がEcoVadis評価を取得する場合、評価対象となる方針書(環境方針、人権方針、行動規範等)の整備と、それを裏付ける実績データの提出が必要になります。
EcoVadisで一定以上のメダル(シルバー以上等)を取得することは、既存取引先からの信頼維持だけでなく、新規の大手取引先へのアプローチ材料としても活用でき、営業面でのメリットも期待できます。
詳細説明
評価の4テーマ
EcoVadisの評価は、「環境」(環境マネジメント、資源利用、GHG排出等)、「労働慣行と人権」(労働条件、健康安全、多様性、人権等)、「倫理」(汚職防止、責任ある情報開示等)、「持続可能な調達」(サプライヤーへの環境・社会配慮の要求)という4つのテーマで構成され、業種・企業規模・所在国のリスクプロファイルに応じて重み付けが調整されます。回答は方針書・エビデンス資料の提出とともに行われ、専門アナリストによる審査を経てスコアが算出されます。
メダル制度
EcoVadisはスコアに応じて、上位から順にプラチナ(上位1%)、ゴールド(上位5%)、シルバー(上位25%)、ブロンズ(上位35%)のメダルを付与します。このメダル制度により、企業は自社の相対的な立ち位置を業界内で把握でき、大手取引先はサプライヤー選定時の分かりやすい判断基準として活用できます。
中堅企業の最初の3歩
第一に、主要取引先からEcoVadis評価の取得を求められていないか確認します。第二に、環境方針・人権方針・行動規範など、評価に必要な基礎文書が整備されているかを点検します。第三に、評価取得済みの場合、スコア向上に向けて改善余地の大きいテーマ(労働慣行、持続可能な調達等)を特定します。
環境 / 労働慣行と人権 / 倫理 / 持続可能な調達
出典:EcoVadis
FAQ
Q1. EcoVadisとは何ですか?
企業の環境・労働慣行・人権・倫理・持続可能な調達を100点満点で評価する、サプライヤーCSR評価プラットフォームです。
Q2. CSAやDJSIとの違いは?
CSAやDJSIが主に上場大企業を対象とするのに対し、EcoVadisは中堅・中小企業を含む幅広い規模のサプライヤーを評価対象とします。
Q3. どうやって評価されますか?
方針書やエビデンス資料を提出し、専門アナリストの審査を経てスコアが算出され、スコアに応じたメダルが付与されます。
Q4. 中堅企業に関係しますか?
大手取引先から評価取得を求められるケースが増えており、新規取引獲得の営業ツールとしても活用できます。
無料ダウンロード
GX用語集ハンドブック(全100語収録)
GX重要用語100語を、経営判断に必要なポイントだけ凝縮。関西GX推進協議会の監修で、取引先からの脱炭素対応にすぐ答えられる一冊です。
タグ :
関連記事
新着記事・ニュース
1日3回更新|ビジネスを動かす最新ESGニュースと専門知見をアップデート