GX用語解説:改正物流効率化法
改正物流効率化法とは
改正物流効率化法(正式名称:流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律)とは、2024年5月に成立し、2026年4月までに順次施行される、荷主企業・物流事業者に物流効率化への取組みを求める日本の法律です。物流2024年問題によるドライバー不足・輸送力逼迫への対応と、物流分野のCO2排出削減を同時に狙う法改正として位置づけられています。
結論から言えば、改正物流効率化法は「荷主にも物流効率化の責任を負わせる」という発想の転換を制度化したものです。従来は物流事業者側の努力に委ねられがちだった効率化を、荷物を送る側の荷主企業にも中長期計画の策定や努力義務を課すことで、サプライチェーン全体での取組みへと広げる狙いがあります。
この記事の要点
実務での使われ方
改正物流効率化法により、一定規模(年間発注数量等が基準を超える)以上の荷主企業には、物流の効率化を統括する「物流統括管理者」(CLO:Chief Logistics Officer相当)の選任と、中長期的な物流効率化計画の作成・提出が義務付けられます。中堅企業であっても、取引量によっては特定荷主として指定される可能性があり、対象外であっても、取引先の大手荷主から物流効率化への協力を求められる場面が増えると見込まれます。
具体的な取組みとしては、納品リードタイムの見直し、パレット等の標準化、共同配送への参加、トラック待機時間の削減などが求められており、これらは物流コスト削減とCO2排出量削減の両方に寄与します。
詳細説明
特定荷主・特定物流事業者制度
改正物流効率化法は、一定規模以上の貨物量を扱う荷主企業を「特定荷主」として指定し、物流統括管理者の選任、中長期計画の作成、定期報告を義務付けます。同様に、一定規模以上の物流事業者も「特定貨物自動車運送事業者」として、輸送能力向上のための計画策定が求められます。国土交通省・経済産業省・農林水産省が共管し、業種横断的な取組みとして進められています。
努力義務としての効率化施策
すべての荷主・物流事業者(特定荷主等に該当しない中堅・中小企業を含む)に対しても、積載効率の向上、荷役作業の効率化、モーダルシフトや共同配送の活用などが努力義務として規定されています。義務ではないものの、これらの取組みは物流コスト削減に直結するため、法対応を機に自社の物流体制を見直す企業も増えています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社が特定荷主に該当する規模かどうかを確認します。第二に、該当しない場合でも、大手取引先から物流効率化への協力要請がないか確認します。第三に、共同配送・モーダルシフト・荷姿標準化など、自社で着手できる効率化施策を洗い出します。
物流統括管理者の選任 / 中長期計画の作成・提出 / 定期報告
出典:国土交通省・経済産業省・農林水産省
FAQ
Q1. 改正物流効率化法とは何ですか?
荷主・運送事業者に物流効率化とCO2削減等を求める、2024年5月成立の日本の法律です。2026年4月までに順次施行されます。
Q2. どんな企業が対象になりますか?
一定規模以上の貨物量を扱う荷主企業は「特定荷主」として、物流統括管理者の選任等が義務付けられます。
Q3. 対象外の中堅企業は無関係ですか?
直接の義務は生じませんが、取引先の特定荷主から物流効率化への協力を求められる場面が増えると見込まれます。
Q4. 具体的にどんな取組みが求められますか?
共同配送、モーダルシフト、荷姿の標準化、納品リードタイムの見直しなど、積載効率と輸送効率を高める施策が挙げられます。
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