GX用語解説:ブルー水素
ブルー水素とは
ブルー水素とは、天然ガスなどの化石燃料を改質して製造する過程で発生するCO2を、CCS(CO2回収・貯留)によって大気中に出さずに回収する、低炭素な水素です。製造時にCO2を排出しながら回収しない従来型の水素は「グレー水素」、再エネ由来の電力で水を電気分解して製造する水素はグリーン水素と呼ばれ、ブルー水素はその中間に位置づけられます。
結論から言えば、ブルー水素は「グリーン水素が普及するまでの現実的な橋渡し役」です。再エネ由来のグリーン水素はコストが高く供給量も限られるため、既存の天然ガスインフラとCCS技術を組み合わせられるブルー水素は、水素社会への移行を早める選択肢として位置づけられています。
この記事の要点
実務での使われ方
水素は燃料電池車や産業プロセスの熱源など、電化が難しい分野の脱炭素手段として期待されています。ブルー水素は、水素の「色」による分類の中で、コストと環境性能のバランスを取った選択肢として、エネルギー会社やインフラ事業者による導入検討が進められています。
中堅企業にとって直接の調達機会はまだ限定的ですが、水素を活用する業界(化学・鉄鋼・運輸など)では、将来の燃料転換の選択肢としてブルー水素とグリーン水素の違いを理解しておくことが有用です。CCUSの技術動向とも密接に関わります。
詳細説明
水素の「色」による分類
水素は製造方法によって色で分類されます。天然ガス改質でCO2を回収しない「グレー水素」、同じ改質工程でCO2をCCSにより回収する「ブルー水素」、再エネ電力で水を電気分解して製造するグリーン水素が代表的です。この3色は、水素のコストと環境負荷を大まかに把握するための共通言語として使われます。
グリーン水素との使い分け
グリーン水素は製造時のCO2排出が最も少ない一方、再エネ電力のコストと供給量に左右されます。ブルー水素は既存の天然ガス供給網や改質設備を活用できるため、供給量とコストの面で先行しやすい利点があります。多くの国・企業が、ブルー水素を足がかりに、将来的にグリーン水素へ移行するシナリオを描いています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社の事業(燃料使用・熱源など)が将来的に水素転換の対象になり得るかを確認します。第二に、ブルー水素とグリーン水素のコスト・供給動向を継続的に把握します。第三に、水素社会推進法など国内制度の動きを注視し、業界団体からの情報を収集します。
グレー水素(CO2回収なし)/ ブルー水素(改質+CCS)/ グリーン水素(再エネ電解)
出典:資源エネルギー庁
FAQ
Q1. ブルー水素とは何ですか?
天然ガス等を改質して製造する際に発生するCO2をCCSで回収する、低炭素な水素です。グリーン水素とグレー水素の中間に位置づけられます。
Q2. グリーン水素との違いは?
グリーン水素は再エネ電力で水を電気分解して製造し、製造時のCO2排出が最も少ない方式です。ブルー水素は化石燃料由来ですがCCSでCO2を回収します。
Q3. なぜブルー水素が注目されるのですか?
既存の天然ガスインフラを活用できコストを抑えやすいため、グリーン水素が普及するまでの現実的な移行手段として位置づけられているためです。
Q4. 中堅企業に関係しますか?
直接の調達機会はまだ限定的ですが、化学・鉄鋼・運輸など水素を扱う業界では、将来の燃料転換の選択肢として理解しておく価値があります。
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