GX用語解説:ZEV規制
ZEV規制とは
ZEV規制(Zero Emission Vehicle規制)とは、自動車メーカーに対して、一定比率以上のゼロエミッション車(走行時にCO2等を排出しない車、主にEVやFCV)の販売を義務づける規制です。米国カリフォルニア州が1990年に導入した制度が起源で、現在は米国の複数州のほか、EUや中国など各国・地域で同様の規制が広がっています。
結論から言えば、ZEV規制は「エンジン車から電動車への移行」を法規制によって強制的に推し進める仕組みです。EUは2035年までに内燃機関(ガソリン・ディーゼル)車の新車販売を実質的に禁止する規則を導入しており、こうした規制は自動車メーカーだけでなく、その部品を供給するサプライヤーにも大きな影響を及ぼします。
この記事の要点
実務での使われ方
ZEV規制は自動車メーカーへの直接的な義務ですが、その影響は部品サプライヤーにも及びます。エンジン部品を製造してきた中堅企業にとっては、電動車向け部品(モーター・バッテリー関連部材等)への転換や、新たな事業領域の開拓が経営課題になります。規制対象地域(米国の一部州・EU・中国等)への輸出や取引がある場合、この移行スピードが自社の事業計画に直結します。
一方で、電動車部品や充電インフラ関連の需要拡大は、新たな事業機会でもあります。自動車業界のサプライチェーンに関わる企業は、ZEV規制の動向を踏まえた中長期の事業戦略の見直しが求められています。
詳細説明
各国・地域のZEV規制の広がり
ZEV規制は米国カリフォルニア州が先駆けとなり、その後ニューヨーク州など米国の複数州が追随しました。EUは2035年までに内燃機関車の新車販売を実質禁止する規則を定め、中国も新エネルギー車(NEV)クレジット制度という類似の仕組みを導入しています。日本には同様の強制的な販売比率規制はありませんが、各国の規制動向は自動車のグローバルサプライチェーンに影響を与えます。
自動車部品サプライヤーへの影響
エンジン・トランスミッションなど、内燃機関車特有の部品を製造してきた企業にとって、ZEV規制の広がりは既存事業の縮小リスクを意味します。一方、モーター・インバーター・リチウムイオン電池関連部材など、電動車向け部品の需要は拡大しており、事業ポートフォリオの転換が経営課題になっています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社製品の販売・輸出先が、ZEV規制の対象地域(米国の一部州・EU・中国等)を含むかを確認します。第二に、自社の製品構成がエンジン車向け・電動車向けのどちらに比重があるかを整理します。第三に、電動車向け部品への転換や新規事業の検討を、中長期の投資計画に組み込みます。
米国カリフォルニア州(1990年〜) → 米国複数州・EU・中国等へ拡大
出典:カリフォルニア州大気資源局(CARB)
FAQ
Q1. ZEV規制とは何ですか?
自動車メーカーに一定比率以上のゼロエミッション車(EV・FCV等)の販売を義務づける規制です。米国カリフォルニア州が1990年に導入したのが起源です。
Q2. どの国・地域で導入されていますか?
米国の複数州のほか、EUは2035年までに内燃機関車の新車販売を実質禁止する規則を導入し、中国も類似の制度を運用しています。
Q3. 部品サプライヤーにどんな影響がありますか?
エンジン部品を製造してきた企業には事業縮小リスクがある一方、モーターや電池関連部材の需要拡大という事業機会にもなります。
Q4. 中堅企業は何を確認すればよいですか?
自社製品の輸出先がZEV規制の対象地域を含むかを確認し、電動車向け部品への転換を中長期の事業計画に組み込みます。
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