GX用語解説:地熱発電
地熱発電とは
地熱発電とは、地下深くのマグマ熱で温められた熱水・蒸気を利用してタービンを回し発電する方式です。太陽光・風力と異なり天候や時間帯に左右されず、24時間安定して発電できる再生可能エネルギーである点が大きな特徴です。日本は火山国であり、地熱資源量は米国・インドネシアに次ぐ世界第3位とされています。
結論から言えば、地熱発電は日本にとって「安定的に使える国産の再エネ」という希少な存在です。太陽光発電や風力発電のように出力が変動しないため、VPPや調整力に頼らずベース電源として活用できる可能性を持ちます。
この記事の要点
実務での使われ方
地熱発電は資源量に恵まれながらも、日本での導入量は資源量に比して低い水準にとどまってきました。開発には地質調査から稼働まで10年以上かかることが多く、また地熱資源が温泉地と重なることが多いため、地元の温泉事業者との合意形成が開発の前提になります。国は環境アセスメントの迅速化や補助制度を通じて開発を後押ししています。
安定的に発電できる特性から、地熱発電由来の電力はコーポレートPPAを通じて長期契約で調達する動きも出始めています。天候変動に頼らない再エネ調達を求める企業にとって、選択肢の一つになり得ます。
詳細説明
他の再エネとの違い
太陽光・風力は天候によって出力が変動する「変動電源」であるのに対し、地熱発電は地下の熱源が安定しているため、天候や時間帯に左右されず一定の出力を保てる「安定電源」です。この特性は、再生可能エネルギー全体の変動を補ううえでも価値があります。
開発の課題
地熱資源の多くは国立公園内や温泉地に存在するため、開発には自然環境や地元の温泉事業者への配慮が欠かせません。また、地下資源の探査には時間とコストがかかり、開発リスクも高い点が普及を制約してきました。政府はこうした課題に対応するため、環境アセスメントの期間短縮や技術開発支援を進めています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社の事業エリアに地熱資源のポテンシャルがあるかを確認します(直接開発は限定的ですが、関連事業への参入可能性の検討)。第二に、地熱由来の電力を含むコーポレートPPAなど、安定的な再エネ調達の選択肢を調べます。第三に、地域の地熱開発プロジェクトへの関与機会があるかを確認します。
天候に左右されない安定電源/日本は世界第3位の資源量
出典:資源エネルギー庁
FAQ
Q1. 地熱発電とは何ですか?
地下の熱水・蒸気を利用してタービンを回し発電する再生可能エネルギーです。天候に左右されず24時間安定して発電できます。
Q2. 太陽光・風力とどう違いますか?
太陽光・風力は天候により出力が変動する変動電源ですが、地熱発電は地下の熱源が安定しているため、一定の出力を保てる安定電源です。
Q3. なぜ日本での導入が進みにくいのですか?
地熱資源の多くが国立公園内や温泉地にあり、地元の温泉事業者との合意形成や長い開発期間、探査コストの高さが課題になっています。
Q4. 中堅企業はどう関われますか?
直接開発は限定的ですが、地熱由来電力のコーポレートPPAによる調達や、関連事業への参入機会を検討できます。
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