GX用語解説:I-REC
I-RECとは
I-REC(International REC)とは、I-REC Standard Foundationが運営する、国境を越えて利用できる国際的な再生可能エネルギー証書の仕組みです。主に、独自の再エネ証書制度が整備されていないアジア・アフリカ・中南米などの新興国において発行され、発電所の属性情報(所在地・電源種別など)が付与される点が特徴です。
結論から言えば、I-RECは「証書制度が未整備な国でも、再エネ調達の実績を証明できる」仕組みです。日本国内ではトラッキング付き非化石証書が利用できますが、海外拠点、特に証書制度が発達していない新興国の拠点を持つ企業にとって、I-RECは現地の再エネ調達実績を示す実務的な選択肢になります。
この記事の要点
- I-REC=I-REC Standard Foundationが運営する国際的な再エネ証書。
- 主にアジア・アフリカ・中南米など、独自制度が未整備な国で発行される。
- 発電所の属性情報が付与され、追跡可能性を備える。
- RE100の要件を満たす証書として広く認められている。
- 海外拠点を持つ企業のグローバルな再エネ調達戦略に活用される。
実務での使われ方
複数国に生産拠点や事業所を持つ企業にとって、再エネ調達の状況は国によって大きく異なります。欧米や日本のように証書制度が整備された国もあれば、そうでない国も少なくありません。I-RECは、こうした制度未整備国での再エネ調達を可能にし、企業全体で一貫した再エネ100%目標の達成を目指すうえで重要な役割を果たします。
RE100のような国際イニシアチブは、I-RECを含む各国の証書制度を認定しており、企業はグローバルな拠点ごとに最適な証書(日本ならトラッキング付き非化石証書、新興国ならI-RECなど)を組み合わせて調達戦略を組み立てます。
詳細説明
各国証書制度との関係
再エネ証書には、欧州のGO(Guarantee of Origin)、北米のREC(Renewable Energy Certificate)、日本の非化石証書など、地域ごとに独自の制度があります。I-RECは、こうした制度が整備されていない国・地域を補完する形で、国際的に統一された仕組みを提供しています。
発行の仕組み
I-RECは、発電事業者が発電量に応じて証書の発行を申請し、第三者機関による検証を経て発行される仕組みです。証書には発電所の所在地・電源種別・発電時期などの属性情報が記録され、企業はこれを購入することで、特定の再エネ電源の環境価値を主張できます。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社の海外拠点がどの国・地域にあり、その国の再エネ証書制度の整備状況を確認します。第二に、証書制度が未整備な国の拠点について、I-RECの活用可能性を検討します。第三に、日本国内の非化石証書と組み合わせ、グローバルで一貫した再エネ調達戦略を組み立てます。
日本=非化石証書 / 制度未整備国=I-REC
出典:I-REC Standard Foundation
FAQ
Q1. I-RECとは何ですか?
I-REC Standard Foundationが運営する国際的な再エネ証書です。主にアジア・アフリカなど、独自の証書制度が未整備な国で発行されます。
Q2. なぜ必要とされるのですか?
再エネ証書制度が整備されていない国では、再エネ調達の実績を証明する手段がないためです。I-RECはこの空白を埋める国際的な仕組みです。
Q3. RE100で使えますか?
はい。I-RECはRE100の要件を満たす証書として広く認められており、海外拠点の再エネ調達実績として活用できます。
Q4. 中堅企業はどう活用すればよいですか?
海外拠点の証書制度の整備状況を確認し、未整備な国ではI-RECを、日本国内では非化石証書を活用する形で、グローバルな調達戦略を組み立てます。
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