GX用語解説:トラッキング付き非化石証書
トラッキング付き非化石証書とは
トラッキング付き非化石証書とは、非化石証書のうち、どの発電所でいつ発電された電気に由来するかという「電源属性情報」(発電設備名・所在地・電源種別など)が付与されたものです。通常の非化石証書は電源の種類や発電所を特定できませんが、トラッキング付きはこの情報が明示され、需要家が特定の再エネ電源を選んで調達していることを示せます。
結論から言えば、トラッキング付き非化石証書は、RE100のような国際イニシアチブへの対応に欠かせない仕組みです。RE100は電源の追跡可能性(トラッキング)を要件としており、電源属性のない通常の証書だけでは要件を満たせない場合があります。
この記事の要点
実務での使われ方
RE100やRE Actionへの参加企業は、調達した電力が本当に再エネ由来であることを、電源属性の追跡可能性をもって示す必要があります。トラッキング付き非化石証書を購入・組み合わせることで、この要件に対応した再エネ調達を行うことができます。
算定面では、Scope2をマーケット基準(電力メニューや証書の環境価値を反映する算定方法)で計算する際、トラッキング付き証書を用いることで、より具体的な電源構成を反映した排出量算定が可能になります。
詳細説明
非化石証書との違い
非化石証書は、再エネや原子力など非化石電源の環境価値を証書化した日本の制度です。通常の証書には発電所の情報が含まれませんが、トラッキング付きは発電設備名・所在地・電源種別といった属性情報が加わり、需要家が「どの発電所の電気を選んだか」を明確にできます。
RE100が求める追跡可能性
RE100は、再エネ調達において電源の追跡可能性を重視しています。単に「再エネ由来」であることを示すだけでなく、具体的な発電所と紐づいた証書であることが、より高い信頼性を持つ調達として評価されます。トラッキング付き非化石証書は、この要件を満たすための日本国内の主要な選択肢の一つです。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社が参加または参加を検討しているRE100・RE Action等の要件を確認します。第二に、既存の再エネ調達(電力メニュー・PPA)がトラッキング要件を満たしているかを確認します。第三に、不足する場合はトラッキング付き非化石証書の購入を検討します。
非化石証書=環境価値のみ / トラッキング付き=発電所属性情報も付与
出典:資源エネルギー庁
FAQ
Q1. トラッキング付き非化石証書とは何ですか?
発電設備名・所在地・電源種別といった属性情報が付与された非化石証書です。どの発電所由来の電気かを追跡できます。
Q2. なぜ必要とされるのですか?
RE100など国際イニシアチブが電源の追跡可能性を要件とするためです。通常の証書だけでは要件を満たせない場合があります。
Q3. いつから発行されていますか?
日本国内では2021年度からトラッキング付き非化石証書の発行が開始されています。
Q4. 中堅企業はどう活用すればよいですか?
RE100やRE Actionの要件を確認し、既存の再エネ調達で不足する場合はトラッキング付き非化石証書の購入を検討します。
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