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GX用語集

昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)とは|生物多様性版パリ協定の中身

2026.10.20

gx-staff

昆明・モントリオール生物多様性枠組とは|2030年までの自然保全目標 サムネイル

GX用語解説:昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)

昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)とは

昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF:Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework)とは、2022年にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された、2030年までの世界共通の自然保全目標です。気候変動分野におけるパリ協定に相当する、生物多様性分野の国際枠組みとして位置づけられ、23の具体的な行動目標(ターゲット)と4つの長期ゴールで構成されています。

結論から言えば、GBFは「生物多様性版のパリ協定」です。中でも最も企業への影響が大きいのが、2030年までに陸域・海域の少なくとも30%を保全する「30by30」目標と、大企業・金融機関に対して生物多様性への依存・影響の評価と開示を求めるターゲット15であり、これらがTNFDや自然共生サイト制度など、各国の企業向け施策の国際的な根拠になっています。

この記事の要点

  • GBF=2022年COP15採択、2030年までの世界共通の自然保全目標。生物多様性版のパリ協定に相当。
  • 23のターゲットと4つの長期ゴールで構成。中でも「30by30」目標(陸海の30%保全)が特に注目される。
  • ターゲット15は、大企業・金融機関に生物多様性への依存・影響の評価と開示を求める。
  • TNFDや日本の自然共生サイト制度は、このGBFの目標達成を後押しする具体的な施策として位置づけられる。
  • ネイチャーポジティブ(自然の損失を反転させる)という考え方も、GBFの理念を反映している。

実務での使われ方

GBFのターゲット15は、各国政府に対して、大企業・金融機関が生物多様性への依存・影響、リスク・機会を評価・開示するための措置を講じることを求めています。この国際的な要請を受けて、TNFDのような開示フレームワークの整備や、各国での生物多様性関連の情報開示規制の検討が進んでいます。企業にとって、TNFD開示等への対応は、このGBFという国際枠組みへの各国の対応の一環として位置づけられます。

また、GBFの「30by30」目標を受けて、日本の自然共生サイト制度のように、企業が保有する緑地・森林を公式な保全区域として認定する仕組みが各国で整備されつつあり、企業の土地資産を戦略的に活用する新たな選択肢が生まれています。

詳細説明

4つの長期ゴールと23のターゲット

GBFは、2050年に向けた4つの長期ゴール(生態系の健全性回復、生物多様性の持続可能な利用、遺伝資源の利益の公正な配分、実施手段の確保)と、2030年までに達成すべき23の具体的なターゲットで構成されています。ターゲットには、30by30目標(ターゲット3)、企業の情報開示(ターゲット15)のほか、有害な補助金の段階的廃止・改革(ターゲット18)、外来種対策(ターゲット6)なども含まれます。

各国のNBSAP(国家生物多様性戦略)への反映

GBFの合意を受けて、各締約国は自国の「国家生物多様性戦略・行動計画(NBSAP)」をGBFの目標に整合させる形で改定することが求められています。日本も生物多様性国家戦略を改定し、GBFの目標を国内政策に反映させており、自然共生サイト制度もこの国家戦略の具体化策の一つです。

中堅企業の最初の3歩

第一に、GBFが求める企業の情報開示(ターゲット15)への対応として、TNFD開示の要否を確認します。第二に、自社が保有する緑地・森林の自然共生サイト認定の可能性を検討します。第三に、原材料調達地における生物多様性への影響を、GBFの30by30目標を踏まえて評価します。

GBFの主要ターゲット
ターゲット3:30by30(陸海30%保全) / ターゲット15:企業の依存・影響の評価と開示
出典:生物多様性条約(CBD)「昆明・モントリオール生物多様性枠組」(2022年)

FAQ

Q1. 昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)とは何ですか?

2022年のCOP15で採択された、2030年までの世界共通の自然保全目標です。生物多様性版のパリ協定に相当します。

Q2. 「30by30」とは何ですか?

2030年までに陸域・海域の少なくとも30%を保全するという、GBFの中でも特に注目される目標です。

Q3. 企業への影響は?

ターゲット15により、大企業・金融機関に生物多様性への依存・影響の評価・開示が求められ、TNFD等の枠組み整備につながっています。

Q4. 中堅企業は何を確認すればよいですか?

TNFD開示の要否や、自社緑地の自然共生サイト認定の可能性、調達地の生物多様性リスクを確認することが有効です。

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編集責任:GX Times Lab 運営 / 監修:一般社団法人 関西GX推進協議会

最終更新:2026-10-20 12:00

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