全固体電池とは
全固体電池とは、正極と負極の間でイオンを移動させる電解質に、従来のリチウムイオン電池で使われる液体ではなく、固体材料を用いる次世代の二次電池です。液漏れや発火のリスクが低く安全性が高いことに加え、高いエネルギー密度と急速充電性能を両立できる可能性があることから、次世代のEV用電池として実用化が期待されています。
結論から言えば、全固体電池は「リチウムイオン電池の弱点を克服する次の一手」です。液体電解質の可燃性という安全上の課題と、充電時間・航続距離という性能上の課題を同時に解決できる可能性を持ち、日本の自動車・電池メーカーが開発をリードする分野の一つです。
この記事の要点
- 全固体電池=電解質に固体材料を用いる次世代の二次電池。
- 液漏れ・発火のリスクが低く、リチウムイオン電池より安全性が高い。
- 高いエネルギー密度と急速充電性能の両立が期待される。
- 日本の自動車・電池メーカーが開発をリードする分野の一つ。
- 次世代EV用電池としての実用化・量産化が課題。
実務での使われ方
自動車業界では、全固体電池の実用化がEVの航続距離・充電時間・安全性を大きく改善する技術として注目されており、各社が量産化に向けた開発を進めています。電池関連の部材を供給する企業にとっては、固体電解質材料や新しい製造プロセスへの対応が、将来の事業機会にも課題にもなり得ます。
EV以外にも、ドローンや産業用ロボット、定置用蓄電システムなど、高い安全性と性能が求められる用途での活用も期待されています。リチウムイオン電池と同様、原材料調達やリサイクルの観点も、今後重要なテーマになっていくと見込まれます。
詳細説明
リチウムイオン電池との違い
従来のリチウムイオン電池は、液体の電解質を使用するため、温度変化や損傷による液漏れ・発火のリスクを抱えています。全固体電池は固体の電解質を用いることで、こうしたリスクを大幅に低減できるとともに、電極材料の選択肢が広がり、理論上はより高いエネルギー密度を実現できるとされています。
実用化に向けた課題
全固体電池は、固体電解質と電極との接触界面の抵抗が大きく、性能を安定させる製造技術の確立が課題とされてきました。近年は日本のメーカーを中心に技術的なブレークスルーが報告されており、2020年代後半からの量産・実用化が見込まれています。
中堅企業の最初の3歩
第一に、自社が電池関連の部材・製造装置を扱う場合、全固体電池向けの技術動向を把握します。第二に、EVや電動機器の導入計画がある場合、将来的な全固体電池搭載車両の登場時期を踏まえて検討します。第三に、電池のリサイクル・資源調達に関する情報も継続的に収集します。
固体電解質による高い安全性 + 高エネルギー密度・急速充電の可能性
出典:NEDO
FAQ
Q1. 全固体電池とは何ですか?
電解質に固体材料を用いる次世代の二次電池です。液漏れ・発火リスクが低く、高いエネルギー密度と急速充電性能が期待されます。
Q2. リチウムイオン電池とどう違いますか?
リチウムイオン電池は液体電解質を使い液漏れ・発火のリスクがありますが、全固体電池は固体電解質でこのリスクを大幅に低減できます。
Q3. どんな用途に使われますか?
次世代EV用電池としての実用化が期待されるほか、ドローンや産業用ロボット、定置用蓄電システムなどへの活用も見込まれます。
Q4. 中堅企業はどう関わりますか?
電池関連部材・製造装置を扱う企業は技術動向の把握が重要です。EV導入企業は搭載車両の登場時期を踏まえた検討が有効です。
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